経済における需要と供給はモテ度と同じ

マネー

経済において需要と供給の話は切り離せませんが、意外と奥が深く難しいものだったりします。そこで今回は少しでも需要と供給の関係性を身近に感じてもらうため、恋愛に例えてお話したいと思います。

理想的な男性の職業は?

さて突然ですが、女性が思う”結婚相手として理想的な男性の職業”は何だと思いますか?

色々答えが返ってきそうなのでサンプル回答を用意しました。

1位 公務員・・・28.3%
2位 サラリーマン・・・16.9%
3位 医師・・・4.2%
4位 弁護士・・・1.7%
5位 エンジニア・・・1.3%

もしあなたが男性で、このランキングの真意を理解せずに公務員や会社員を目指そうと思ったのであれば、残念ですがモテる可能性は低いでしょう。

みなさんも薄々気づいているハズです。「公務員やサラリーマンが医師や弁護士よりモテるのか?本当に?」と。その勘は当たっています。では、何故このようなランキング結果になってしまったのか、考えてみましょう。

需要と供給のバランスが大切

実は、このランキングは”需要”しか書かれていないんです。つまり、女性の「こんな職業の男性がいい!」の声しか反映されていないということです。モテたい男性諸君は需要だけでなく”供給”も考慮しなければなりません。たくさんの女性が「公務員やサラリーマンがいい!」と言ったところで、女性の声以上に男性公務員や男性会社員がうじゃうじゃいてたら女性は選びたい放題なワケです。当然、公務員や会社員の男性は自分を選んでもらえる可能性が低くなるということです。

具体的な数値で考えてみると分かりやすいかもしれません。

仮に男性1万人・女性1万人の世界があったとしましょう。

そしてその世界の女性は先ほどのランキングの通り、2,830人が公務員との結婚を、1,690人が会社員との結婚を、420人が医師との結婚を、170人が弁護士との結婚を、130人がIT系との結婚を望んでいます(合計すると5,240人なので、残りの4,760人の女性はその他の職業の男性と結婚をしたがっています)。

次に、その世界の男性の職業割合が仮に次のような結果だったとしましょう。

公務員・・・600人(6%)
会社員・・・8,500人(85%)
医師・・・80人(0.8%)
弁護士・・・10人(0.1%)
IT系・・・230人(2.3%)
その他・・・580人(5.8%)

この場合、需要と供給を考慮した真のランキングは

1位 弁護士・・・1人の男性を17人の女性が奪い合う
2位 医師・・・1人の男性を5.25人の女性が奪い合う
3位 公務員・・・1人の男性を4.71人の女性が奪い合う
4位 IT系・・・1人の女性を1.7人の男性で奪い合う
5位 会社員・・・1人の女性を5.02人の男性で奪い合う

となります。

これと同じようなことが経済の世界にも存在します。

例えば、フライパンや車、ビルを建てるには鉄が必要で実用性は非常に高いのですが、1kg約20円です。一方で、大した実用性もなく装飾品にちょこっとしか使われないような金はたった1gで約5,500円で、鉄と同じ1kgに換算すると550万円にもなります。

このようにどれだけ多くの人がそれを求めていて需要があったとしても、それを上回るだけの供給があれば市場価値は高くなりません。

終わりに

いかがでしょうか? このように需要と供給の問題は恋愛にたとえることができます。とはいえ、「弁護士や医師がモテるので、結婚願望のある男性はこれらの職業に就いてください!」と言ったところで、そう簡単になれるものじゃないですよね。女性からしても、そう簡単にお近づきになれる職業だとも思えませんし、職業だけで結婚を決める女性も少ないでしょう。であれば職業以外のところでモテるしかありません。”需要”と”供給”を考慮して、一度あなた自身のモテ要素を考えてみるのもいいかもしれませんね。


執筆者:鍛治田祐子

■ファイナンシャルプランナー

【保有資格】CFP®認定者 1級ファイナンシャルプランニング技能士

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